24/7に向けて豪州が非化石証書制度を変更しようとしているので今回はそれについて見てみたいと思います。
REGOの導入
現在、豪州ではRenewable Energy Target (RET)のもとにLarge-Scale Generation Certificate (LGC)と言う証書制度がある様ですが、これには時間的概念がないため時間の概念を入れたRenewable Electricity Guarantee of Origin (REGO)を導入する様です。2025年下半期からLGCとREGOを並行して走らせ、RETが2030年に終わった後に2031年からREGOのみとする様です。
The Future of Australia’s Renewable Energy Market: Understanding the Role of Time-Stamped REGO Certificates 2025.2.21
https://energytag.org/the-future-of-australias-renewable-energy-market-understanding-the-role-of-time-stamped-rego-certificates/
Large-scale generation certificates
https://cer.gov.au/schemes/renewable-energy-target/large-scale-renewable-energy-target/large-scale-generation-certificates
LGCに時間的概念がないため以下課題があり、その解決のためにREGOを導入する様です。
・24/7カーボンフリーエナジーの実現
・よりフレキシブルな電力調達と蓄電ソリューション
・国際的な水素証書への適合(例、EU RFNBO, U.S. 45V tax credit)
アメリカのIRAでの45V tax creditではクリーン水素としてhourly matching等が2030年から求められるためそれとの整合性も考えた上でのことかと思います。またEU Renewable Fuel of Non-Biological Origin (RFNBO)でもクリーン水素としては2030年からhourly matchingが求められます。
U.S. Department of the Treasury Releases Final Rules for Clean Hydrogen Production Tax Credit 2025.1.3
https://home.treasury.gov/news/press-releases/jy2768
LGC
LGCは時間的概念がない点や蓄電池に貯められた電気には発行されない点等は日本の非化石証書に近い性質のものに見えます。ただ、LGCは1MWhと単位が大きく、日本の非化石証書は1kWhからと単位が小さい点が異なる点かと思います。
またLGCはRETの目標に電力小売事業者が到達しない場合に調達される点も非FIT非化石証書が電力小売事業者の高度化法の目標達成に使われる点に近いと思います。豪州のRETは2030年までの制度の様ですが、高度化法は2030年度以降のことは決まっていないため高度化法の今後を考える上でも豪州の動きは参考になりそうです。
特に日本の非化石証書は最初は1種類だったものが、大きく言ってFIT非化石と非FIT非化石に分かれ、市場も前者は再エネ価値取引市場、後者は高度化法義務達成市場と分かれるなど、たびたび変更されています。REGOの様に並行する期間を5年持って浸透を図ると言うのも一つのやり方として参考になりそうです。
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